「腹八分」の思想

 2年振りに生活習慣病健診を受けました。
 
若干気掛かりだった通りに血糖値が高くて、「あなたはもはや糖尿病の予備軍ではなく、既に糖尿病”正規軍”です。」と宣告され、投薬治療を始める前に一度入院することを勧められましたが、投薬治療も入院も極力避けたいので、「カロリーコントロールで血糖値を改善したい。」旨を伝え、「難しいと思うよ(…やってみれば)。」ということで…。
 1日1,600kcal以下にカロリーコントロールを始めて3か月半が経ち、体重5~6kg減、胴回りブカブカ(3cm程度減)、体脂肪率15%程度となりました。無駄にエネルギーを摂取していたことを実感していますし、以前よりも食物の素材の美味しさが感じられ、体調全体が良くなったような気がします。
 そろそろ血液検査を受けて変化を確認してみようと思いますが、保健師さんも「HbA1c(血糖コントロール指標)の値も、きっと改善してることと思います。」と言ってくれているので、検査結果に期待を膨らませているところです。(後日受検した結果、悪かった数値が全て”優
”と”良”の間の数値に改善していました。)

 

 ”生活習慣病”も”地球温暖化”と同じ人間が起こした自然環境の悪化…現状を人工的に新たな環境へ転換させることではなく、流れを元通りに戻す、後戻りする勇気が肝心なんだと感じます。それは、持てるものを捨てる勇気とも言えます。
 自然の力と人間の能力との共生…そのバランスの取り方は、正に
「腹八分」の思想ではないでしょうか。

 「腹八分」の思想とは、「過ぎたるは猶及ばざるが如し」とならない為の戒めです。
 但し、その過剰となる分岐点を見極められなければ、不足のままで普通に及んでいないことになります。

 「腹八分」の思想とは、「足るを知る」為の戒めです。
 極言すれば、あらゆる欲望は中毒性を孕むので、「腹八分」は「欲望に溺れない自制心」だと言えます。

今日の一言…「自然の力への畏怖とその恩恵の大きさを忘れず…。」

以上